みなさんはビールを飲むとき、どのくらい香りを意識していますか? ついつい喉ごしやコクに気をとられ、「香りはあまり・・・」という方も多いのではないでしょうか。実は香りは、味わいとともにビールにとって非常に大事な要素なのです。例えばヱビスビールの場合、上質なホップと「ヱビス酵母」の力によって、ビール好きの鼻も喜ばせる芳醇な香りを楽しめる一杯なのです。せっかく香りにこだわった一杯を飲むのなら、舌だけでなく、鼻でも楽しむのが一歩先行くビール飲みというもの。お酒のなかで、香りを楽しむといえばワインがその代表選手ですが、ワインを口へといざなうワイングラスには、香りを楽しむためのたくさんの工夫が隠されているのです。スタンダードなビールならば、定番のビアグラスで飲むのがオススメですが、あえて今回は香りをばっちり楽しむためのワイングラス選定術をお届けします。

代表的なワイングラスの種類を知る

一口にワイングラスと言っても、その種類は非常に多岐にわたります。今回は手に入れやすい代表的な形状の4種をご紹介しましょう。

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ボルドー型

リム(飲み口。唇が触れる部分)が狭まっていて、ボウル(飲料を溜めておく部分)内に香りがこもる形状です。香りを楽しむことを目的とした場合、このボウルの容量が大きいものを選ぶといいでしょう。

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ブルゴーニュ型

ボルドー型に比べ、ボウル部分が幅広に設計されています。これは飲料と空気が触れる面積を大きくし、香りを引き出しやすくするための構造です。

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フルート型

一般に発泡タイプのワインを楽しむためのグラスとして使用されます。細長い形状ゆえ、泡が立ち上っていく様子が楽しめ、かつ飲料と空気との接触面積が小さいことから、泡を長持ちさせる効果があります。

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万能型

ボルドー型より、さらにボウルが小ぶりな傾向にあるのが、この万能型です。白、赤、ロゼなど種類を問わずワインを楽しむ、ということを考慮した場合、最もバランスに優れるタイプです。反面、香りを特に楽しみたい、独特な味わいをクッキリ楽しむ、といったお酒の特性を楽しむには少々物足りないかもしれません。

グラスの形はこんなに香りに影響する

ここからは、グラスの形状が、香りにどのような影響を与えているかについてお伝えしましょう。ここを押さえれば、ビールの香りを楽しむためのワイングラス選び術は、もうあなたのものです!

リムがすぼまっていると香りクッキリ

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まず気にかけたいのがリムのサイズです。左上の図のように、ボウルからリムに向かってすぼまっていく形状ならば、香気がグラス内にとどまり、香りを捉えやすくなります。一方、すぼまっていないタイプの場合、香気はグラスの外にも広がっていきます。食卓全体に素敵な香りが漂うのも魅力的ですが、クッキリと香りを楽しむには不向きな部分があります。

ボウルの容積が大きければ、豊かに香りが楽しめる

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香りを楽しむ上で、非常に重要なのがボウル部分の容積です。ボウルが大きければ大きいほど、香気をたくさんとどめることができ、香りを豊かに感じることができるのです。上に紹介したグラスの中では、ボルドー型、ブルゴーニュ型が容積が大きくオススメです。

ボウルの径が左右する香りの立ち上りやすさ

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さらに、ボウルの径にも目を向けましょう。径が大きければ大きいほど、空気との接触面積が広くなり、香りが立ち上りやすくなります。ブルゴーニュ型のようにワイドなボウルならば、注いだビールの香りをより早く楽しむことができるのです。一方、空気との接触面積が広いだけに泡もちが悪く、気も抜けやすいので注意が必要です。

グラスの表面積が左右する、ビールの温度

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グラスの表面積が大きいと、中に入っている飲み物の温度は上昇しやすく、それに比例して香りも立ってきます。冷えたものより温かいものの方が香りを捉えやすいのは、みなさんも経験からご存じでしょう。しかし、ビールを楽しむ場合、注意が必要です。すぐにぬるくなってしまっては、肝心なビールの美味しさが損なわれてしまいます。この点でブルゴーニュ型よりも、表面積の小さいボルドー型が香りと味わいをバランスよく楽しめるグラスと言っていいでしょう。

結局オススメなのは・・・

ここまでワイングラスにまつわる様々な要素をお伝えしてきましたが、ビールの香りをクッキリ楽しむことを第一義としつつ、冷えたビールを喉に流し込みたい、というワガママな要求に応えてくれるのは、やはりボルドー型のようです。しかし、ワイングラスの形状は香り同様、味わいにも大きく影響します。コクや苦みなど、味の要素をクッキリと楽しみたい、と考える場合には、また異なったグラス選定が必要になってきます。今回の記事を参考に、香りに加えて、自分がビールの何を楽しみたいかを考慮して、ベストなグラスを選んでください。