ym_20191025_cover

誰に言われるでもなく、好きなことに没頭できるのは大人の特権。この時間があるからこそ、仕事の疲れも吹き飛び、明日への一歩が踏み出せる。
この連載では、ゲストの幸せな時間にフォーカスし、その幸せをおすそ分けしてもらう。

連載第8回のテーマは「旬の食」。モデルのはなさんは、食べることが大好き。旬の食材のパワーを体に取り入れて活躍するはなさんに、話を伺った。

旅先では、その土地でその時とれる野菜をじっくりと味わう

母方のご実家が横浜の中華レストランだというはなさん。6歳まで、中華街のど真ん中に住んでいた。調理師のいる活気のあるキッチンを身近に感じていたせいか、「食」が大好き。はなさんのスタイルはスレンダーだが、肉も野菜もモリモリよく食べる家系だとか。食べるのも作るのも大好きな「食いしん坊」なのだ。

普段ほとんど外食をしない手作り派のはなさんは、仕事やプライベートで地方に行くときには、おいしいお店で、その土地でその時期にとれる野菜や食材を食べるのがお楽しみ。

「毎日家では料理を作っているから、旅先では、自分でない方が包丁を握って、料理したものを食べます。すごく勉強にもなるし、刺激にもなります。プロの味は、自分の味とはまた違いますしね」

この日、奈良で訪れたお店は『割烹 まつき』(※き は旧仮名遣いの喜)。15名も入ればいっぱいの小さなお店だ。

「食材をきちんと選び、その食材をしっかりと生かす料理法なので、何を食べてもすごくおいしいです。器もお料理にあうものを選んでくださるなど、演出も細やかで美しいですよ」

この日供されたのは、すき焼き鍋とお吸い物とデザート。
奈良の當麻というところで栽培されている菊をふんだんに使った、鱧と松茸のお吸い物は、吉野葛でとろみをつけている。蓋を開けるとお椀いっぱいの黄色い花びらに思わず歓声があがる。

菊は不老長寿の薬と言われ、重陽の節句(9月9日 現在の10月中旬)には、昔は菊を使った酒や料理をいただき、長寿や無病息災を願ったという。そんな故事にならう料理だと、店主の説明を聞くのもまた楽しい。

すき焼き鍋は、かつおだしがベースの割り下に、やわらかな大和牛とクレソンというシンプルな具を、炭火でコトコト煮ながらいただく。割り下には山椒が実ごと入っているので、後味がさっぱりとしてくどくない。

「ことに日本料理は、季節感がたっぷり味わえて、出てきた瞬間『わーっ』と目でも楽しめるものがうれしかったりします。目で楽しみ、舌で楽しみ、友人や仕事のスタッフも一緒ならみんなでキャッキャとしながらいただきたいんです」

『割烹 まつき』は、そんなはなさんの期待を裏切らないお店だ。

平安時代からの肥沃な土地が、多種多様な野菜を生む

はなさんは知る人ぞ知る「仏像好き」。そのため、仕事でもプライベートでも奈良に来て奈良の食べ物を口にすることが多い。

そこで、今まで見たこともないような野菜を知ることになる。それが大和野菜という奈良独特の野菜のこと。大和まな、ひもとうがらし、宇陀金ごぼうなど、形も味も特徴のある伝統野菜20種や、手間暇をかけておいしさが増したこだわり野菜5種などが、現在大和野菜として登録されている。

奈良は土地が肥沃で、昼夜の温度の寒暖差が激しく、そのため多種多様な野菜が豊富だという。平安の昔から実りの豊かな土地なのだ。

奈良に仕事に来れば、奈良の旬の食材や特産品をたくさん扱う農産物直売所『まほろばキッチン』でどっさりと野菜を買って帰る。旬の野菜はおいしくて、山のように買って帰ってもあっという間になくなるそうだ。不定期に買うだけでは飽き足らず、今では隔週で、奈良の有機農法野菜を『五ふしの草』からお取り寄せ。無農薬野菜を作る農家を応援しているという『五ふしの草』の心意気に共感している。

「届くものは旬の野菜。かぼちゃひとつとっても、味がしっかりしていて、すごく甘みが強いんです。シンプルな料理法でも全然大丈夫なので、逆に時短につながりますね。グリルで焼いて、塩やトリュフソルトを付けたりするだけで一品になります。野菜がおいしいとそれだけでますますおいしくなるので、つい外食しないで家で食べちゃうんですよ」とはなさん。

「食べることが好きだから、おいしく食べたいというのが基本。そこから始まって、奈良の野菜、無農薬の野菜を取り寄せるというところにつながっている気がします」

身体と自然の声に耳を傾け、旬を楽しむ

はなさんが旬の食材を意識するようになったのは、大人になってから。スーパーでは年中同じ野菜が手に入るが、本来の旬の野菜のパワーは、生命の源だとはなさんは感じている。

「夏なら体を冷やすものを体が欲して、ちゃんとそういう野菜が出回る。秋になり、『朝から温かいお味噌汁を飲みたいなあ』と思うころになると、だんだん根菜が増えてくる。そういうことは、ちゃんと自分の身体と自然とにらめっこをしているとわかります。それが楽しかったりしますね」

秋から冬へ向かう季節になると、白菜がそろそろ出回るのが楽しみだ。

「去年の秋口は、白菜があると、迷わず発酵させていました」

白菜を重量の2パーセントの塩に漬けて、4,5日かけて発酵させるだけ。台湾料理である酸っぱい白菜鍋は、発酵白菜とほかの野菜や肉などを、出汁と発酵したときに出る汁だけでクツクツ煮る。白菜をそのまま使うより甘みが増し、味わいも深い。

「旬の野菜で、ちょっと工夫したり遊んであげたりすると、そのお野菜の違う魅力が出せるような気がします。でもすごくはまっちゃうので、割と同じメニューが頻繁に続いたりしちゃう」と照れ臭そうににっこり。

どんなに飽きるほど食べても、また季節が変われば、違う旬の野菜がお出ましだ。

野球を見ながら、おいしいビールとおうちご飯。これがいいんです。

外でいただくときは、カウンターで店主とおしゃべりをすることも。

「お料理について、あまり根ほり葉ほりは聞きません。でもアイデアを参考にして、ちょっと家でまねたりすることは、ありますね」

さて、そろそろ今回の旅も終わる。ずいき、ツルムラサキ、かぼちゃ、丸ナスなど、『まほろばキッチン』で買った食材は20種類以上!行きはスカスカのスーツケースも、帰りには、野菜でパンパンになっているのもいつものことだ。

買ったばかりの新鮮野菜で、何を作ろうか考えながら帰路につき、家につけば、今日も早速料理に取り掛かる。

どんなに旅が楽しくても、それは、帰る我が家があるからこそ。

テーブルいっぱいにおかずを並べ、ビールを飲み、野球を見ながら、家族や仲間と一緒においしいご飯を楽しむのが、はなさんにとって一番リラックスできる大切な時間だ。

晩ご飯のお供は、いつもビール。

「本当にビールが好きで、必ずビールを飲みながら食べています。いくら飲んでも不思議とお腹いっぱいにならないんですよ」

食に限らず、ビールにも旬がある。季節によって違う味わいのビールが出てくるのがお楽しみというはなさん。

「特にヱビスは大好きなビール。限定商品が出るとつい買ってしまいます。もうすぐジョエル・ロブション(※)が出るのも楽しみです。」

さあ、おうちへ帰ろう。冷蔵庫には、ヱビスが待っている。

ヱビス with ジョエル・ロブション フレンチピルス

styling:ブラウス/ハウス オブ ロータス(ハウス オブ ロータス青山店03-6447-0481)、パンツ/ル・ピボット(03-6427-7530)、スカーフ/マニプリ(フラッパーズ03-5456-6866)

「ここに、ニッポンの幸せ。」ヱビスビールブランドサイトはこちら

はな
神奈川県横浜市出身。モデル。タレント。ナレーター。その傍ら趣味である仏像やお菓子に関する本も執筆している。
インスタグラム:https://www.instagram.com/hanalovestaco/
割烹まつき
住所:奈良県奈良市東城戸町16-1
公式HP:http://kappou-matsuki.com/
まほろばキッチンJR奈良駅前店
住所:奈良県奈良市三条本町11-1098
公式HP:https://www.ja-naraken.or.jp/agriculture/farmersmarket/mahoroba/naraekimae/
五ふしの草
住所:奈良市芝辻町880番地
公式HP:http://itsufushi.com/