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1年でいちばん暑い時期。夏休みシーズンということで、渋滞必至の車での移動は、ちょっぴりブルー。そんなみなさんにおすすめしたいのが、座席さえ押さえれば定刻移動ができて、しかも涼しい車内から、真っ青な空や海、むせかえるほどの山の緑や、風のわたる渓谷といったこの季節ならではの絶景が見られる列車の旅。

素敵な列車旅に出かけませんか?

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今回は、期間限定で催行される観光列車や、普段はなかなか乗れない蒸気機関車やトロッコ電車といった珍しい車両など、夏ならではの日本の美しい情景と出会えるローカル線の旅を、ご紹介。

みなさんもこの夏、是非、素敵な列車旅にでかけてみてくださいね。旅のおともには、おいしいビールとご当地の食材を詰め込んだご当地駅弁をどうぞ!

①日本一深いV字峡谷を走るトロッコ電車—黒部峡谷鉄道(富山)

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まずご紹介するのは、富山県の黒部峡谷を行くトロッコ電車「黒部峡谷鉄道」。もともとは黒部川の電源開発とともに始まり、発電所を建設する資材や作業員の輸送を目的とする工事専用鉄道であったものが、大自然の景観の素晴らしさを見たいという人々の声に応える形で、観光鉄道としても使われるようになりました。

写真は、下流側の宇奈月駅を出発し、すぐに現れる新山彦橋。深い緑の中にかかる赤い橋、黒部川とのコントラストが美しく、旅気分を盛り上げてくれます。

提供:黒部峡谷鉄道

列車は、その後、幾つものトンネルや橋を超えながら山間を縫い、6つの峰が垂直に切り立った「出し六峰」や「ねずみ返しの岩壁」といった絶景ポイントを進んでいきます。

日本三大渓谷の一つにも数えられる黒部峡谷は、V字型の谷の深さが特徴で、車両から臨む光景は迫力満点。映画『黒部の太陽』などに描かれた黒部ダムほか流域の電源開発の熱い歴史に思いを馳せながら、山深い光景を楽しみましょう。

②宮沢賢治の世界に浸る「SL銀河」—JR釜石線(岩手)

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続けてご紹介するのは、岩手県・JR釜石線の「SL銀河」。宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』の舞台となった路線を、現役の蒸気機関車C58形が、ポーッ!という物語の世界さながらの汽笛をあげて走ります。

花巻を出発した列車は途中、遠野駅で作業のための1時間程度の停車をはさみ、終点・釜石までゆったりと進んでいきます。レトロなシートに腰かけて車窓の景色を眺めながらお気に入りのビールをプシュッと開ける瞬間は大人の贅沢時間そのもの。

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車内には、宮沢賢治の関連展示がされたコーナー以外に、なんとプラネタリウムも。銀河鉄道の夜をテーマにした10分程度のショーが見られます。

写真の宮守川橋梁、通称「めがね橋」は沿線でも特に人気。小説の世界を彷彿とさせるフォトジェニックなスポットです。

③日本の原風景を行くローカル線—いすみ鉄道(千葉)

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昔みた絵本の1シーンのようなこちらは、千葉県・房総半島の東部、太平洋側から出発するローカル線「いすみ鉄道」。首都圏から日帰りでも行かれる気軽さも魅力の路線です。終着点の上総中野駅からは東京湾側に向かう「小湊鉄道」が続き、こちらも同じく素朴な日本の光景を臨む牧歌的なローカル線として、よく知られています。

提供:いすみ鉄道株式会社

田畑の続く車窓の光景は、四季折々に美しく、季節を変えて幾度も訪れたい魅力を持っています。夏はヒマワリ、そして秋ぐちにはコスモスの花が。

ちなみにお土産には、愛らしい車両のかたちを、そのままに模した「いすみ鉄道もなか」を要チェック。鉄道模型のような外箱は、お子さんやお孫さんに持ち帰っても喜ばれそう。

④日本最南端駅に向かう旅—JR指宿枕崎線(鹿児島)

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こちらは、到着時のアナウンスを是非、心待ちにしたいJR指宿枕崎線。鹿児島中央駅から、桜島の浮かぶ海沿いの光景を眺めながら旅路を進めると「次はJR最南端の駅」の車内アナウンス。

降り立つ西大山駅には「JR日本最南端の駅」の標柱が立ち、背景には薩摩富士の別名も持つ開聞岳がそびえる絶好の写真スポット。駅前の直売所では「JR日本最南端の駅到着証明書」も貰うことができます(有料)。

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西大山駅には、もう一つ、知る人ぞ知る素敵なスポットが。それがこちらの「黄色いポスト」。指宿市の花である菜の花をイメージしたというポストは、幸せの黄色いポスト、などとも呼ばれ、かわいいものや、縁起のいいものが大好きな女性たちに特に人気を博しています。

お気に入りのレターセットと切手を車内に持ち込んで、家族やお友達に幸せのお裾分けの手紙書きなんていかがでしょう?

⑤美しすぎる日本海の夕日を臨むリゾート列車—JR五能線(秋田・青森)

提供:JR東日本秋田支社

最後にご紹介するのは、秋田県と青森県の日本海沿岸を走るJR五能線。途中、ユネスコの世界自然遺産にも登録された白神山地の近接駅や、ワイルドな魅力に溢れる海沿いの露天風呂・黄金崎不老ふ死温泉の近接駅があるこの路線は、幾度か途中下車し、宿泊もはさみながら、のんびり旅するのもオススメ。

提供:JR東日本秋田支社

特に素敵なのは夕暮れ時をはさむ時間帯。日本の夕陽百選にも選ばれた千畳敷海岸をはじめ、奇岩の続く海岸など絶景ポイントが目白押し。同路線上を走る人気列車「リゾートしらかみ」は、シャッターポイントに近づくとスピードを落として走行してくれるサービス付きなんです。大きな車窓からの光景を存分に満喫しつつ、五能線の旅を楽しみましょう。

旅のおともはヱビスビールとご当地駅弁

photo by RETRIP

いかがでしたか? さまざまな地域の、さまざまな魅力を持つローカル線をめぐる旅。車窓から絶景を眺めるおともには、お気に入りのビールとご当地の駅弁が鉄板。

明るいうちから、色とりどりのおかずをつまみつついただくビールは、お休みならではの高揚感を盛り上げてくれる最高の旅のパートナーですよね。贅沢な光景と馴染むヱビスビールの金色の缶から味わえるのは、コクとキレのバランスのいい上質な味。ぷはーっ!と声が出ること間違いなしですね。

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ちなみに素敵なご当地駅弁が変えるのは旅先だけではありません。たとえば関東近郊にお住まいの方なら、ヱビスビールとともに常時200種類を超える全国の駅弁が買える東京駅構内の「駅弁屋 祭」がおすすめ。海の幸から山の幸まで何でも揃うラインナップにご家族全員の歓声があがることうけあいです。

みなさんもお気に入りを手に、素敵な夏旅を楽しんでみてはいかがでしょうか。