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夏の山に親しむ

夏の山に親しむ
8月11日は「山の日」。「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」ことを趣旨として、2016年に国民の祝日として新設された。

山は、信仰の対象であったりスポーツの場になったりと、時代を経ても変わらず日本人にとって身近な存在です。なかでも山に登るという行為は、中高年の健康的な趣味としてはもちろん、山ガールと呼ばれる若い女性たちの登山ブームもあり、以前よりも気軽に楽しめるアクティビティになりました。今回は登山の楽しみ方をお伝えします。

山を楽しむ前に、入念なリサーチを。

登山とひとことで言っても実に多様な楽しみ方があります。気軽な日帰り旅から本格的な山小屋、テント泊。登り方も、山頂を目指す一般登山や、連峰などの山頂から山頂へ稜線伝いに進む縦走、または山頂をめざす必要のないハイキングなど。最近では、ペット同伴の散歩スタイルも珍しくありません。

登山に興味持った方は、まず自分に合った登山スタイルを見つけてみましょう。歩くことを楽しむのか山頂を目指すのか……。登山の形態だけではありません。山頂からの景色や山の自然植物はもちろんですが、山麓に湧く名湯や山小屋の名物グルメなど、山を満喫する要素はさまざまです。

ただ、注意したいのが、その山が自分の体力や技術に見合っているのかということ。せっかく自分が求める山だとしても、余裕のない登山は山の魅力を存分に満喫できません。そして何より命の危険にもつながります。

そのため登山初心者の方は、最初は登りやすい山に挑戦しましょう。アクセスのしやすさや標高差が1000メートル以下、日帰りで行けてコースタイムが短いという要素が揃っていると安心して登山できます。それぞれの山の難易度を示しているサイトもあるので、それらを参考にするのも良いでしょう。また、体力に自信がない方でもリフトが架かっていたり舗装が整備されていたりする山は、散歩の延長のような感覚で楽しむことができるので、そういった環境面も合わせてチェックしてみてください。

すれ違いのときは登る人優先、歩くときは一列でなど登山にはいくつかルールがあります。山に詳しい友人や団体と一緒に登るようにして、ルールは必ず守りましょう。

自分にとっての名山をみつける。

形の美しさや風格、歴史のある名高い山を私たちは名山と呼びます。しかし名山と称されために決まった要件はなく、様々な団体や専門家が全国の名山を選出しています。この名山リストをもって多くの登山愛好家は山に出かけるのです。

中でも今日の登山ブームの火付け役ともいえるのが「日本百名山」(新潮社)ではないでしょうか。石川県出身の小説家、随筆家、登山家であった深田久弥が1964年、「品格・歴史・個性」を選定基準として、全国から100座を選び出し書きあげた山岳随筆集です。

これに、日本で最も歴史ある山岳会である公益社団法人日本山岳会が200座を加えた「日本三百名山」や、深田久弥のファン組織「深田クラブ」が中心になって選定した「日本二百名山」があります。また、アウトドア企業や出版社が独自に選定している名山もあります。深田自らも選定できなかった山について「愛する教え子を落第させる試験官の辛さに似ていた」と述べているように、それほど日本には名山が多く存在するということでしょう。

日本は世界でも有数の森林王国。登山なんてと思っていた方も、ぜひ山を通して日本の自然の雄大さを感じてみてください。まずはビールを飲みながら、本やwebなどで山をリサーチしてみませんか?

言わずと知れた富士山も深田久弥選出の「日本百名山」のひとつ。標高差はそれほどないため、初心者でも比較的登りやすいが体力を要する。

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