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ビアソムリエ江沢貴弘に聞く! ヱビスビールの美味しさを堪能するためのマリアージュ

ビアソムリエ江沢貴弘に聞く! ヱビスビールの美味しさを堪能するためのマリアージュ

枝豆、餃子、焼き肉、焼き鳥・・・。ビールにピッタリなおつまみは、数限りなし、です。こってり系からあっさり系まで、幅広い食べ物と見事なコンビネーションを発揮するのが、ビールの魅力にして、また奥深さでもあります。
そしてこの奥深さゆえに「じゃあ、一番ビールに合うおつまみって何よ?」と暴論覚悟で誰かに聞いてみたくなってしまうもの。であれば、聞くしかない。それもプロに。というわけで、今回はクオリティアップした”いま、一番飲んでおくべきビール”ヱビスにピッタリなおつまみとは何か?という無茶な質問を、ビアソムリエの江沢貴弘さんにしてみました。
江沢さんはジャパンビアソムリエ協会や、食の学校ででビールとフードのマリアージュに関する講座を持つなど、今回の無茶ぶりに適任。果たしてプロがオススメするヱビスにピッタリな相方とは?

マリアージュは、色、香り、味で考える

2016_04_marriage_01マリアージュに詳しい人 ビアソムリエ 江沢貴弘さん

欧州各国大使館のサポートを受けるジャパンビアソムリエ協会で常任認定講師を担当。ビールとのマリアージュはもちろん、その幅広い知識でビールサーブの仕方など、複数の領域の講座で教壇に立つ。同時にカフェ、レストラン、バーなど、業態を問わずコンサルティングを行い、ドリンクを軸にしたメニュー考案から技術指導まで行う、”飲み物”のスペシャリスト。

ーいきなりですが、ヱビスに合うおつまみって何だと思います?
江沢:本当にいきなりですね(笑)。まずは良いマリアージュを探すための指針をお話ししましょう。この指針とは色、香り、味です。

ー香りと味はなんとなく分かりますが、色とは?
江沢:例えば、お肉には赤ワインが、白身のお魚には白ワインがピッタリだ、ということは有名ですよね。この場合、食べ物と飲み物の色合いが近い。このように、色合いが近い食べ物と飲み物はマリアージュしやすい傾向にあるんです。

ーなるほど。であれば、ヱビスの美しい黄金色には、同じように黄金色の食べ物が合いやすい、と?
江沢:そうですね。ですから揚げ物などは色合いの面からオススメできます。加えて、色合いは香りや味の傾向を示すガイドラインと解釈できます。ビールの色合いは、麦芽への熱の入れ方が影響します。麦芽にさらに熱を入れていくと、通常の黄金色ではなく、琥珀や黒といった、より色の濃いビールが生まれます。
濃色のビールはローストされた麦芽特有の芳ばしい香り、またほんのりした甘い味わいが楽しめます。こういったビールには、焼き鳥にしても、しっかりとローストして甘めのタレで味付けした、芳ばしい濃色のものがよく合う。いかがでしょうか。色を合わせると、香りと味わいでも同調のマリアージュが生まれるのが、なんとなく分かってくると思います。

ヱビスに合わせるべきは、天ぷら

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ーそろそろ江沢さんの考えるヱビスにピッタリなおつまみを教えて下さい!
江沢:オススメは天ぷらです。新たなヱビスは発酵由来の香りが非常にクッキリと楽しめます。加えて、コクや豊かな苦みといった、従来のヱビスの持ち味もレベルアップしています。まさにヱビスを進化させる、という作り手の意思を強く感じる。

こんな一杯に天ぷらを合わせるのにはもちろん理由があります。先ほどのように、天ぷらの要素を分解して考えてみましょう。まずは色合いの部分です。先ほど説明したように、ヱビスの黄金色と同調する色合いが天ぷらにはあります。天ぷらの黄金色は、言うまでもなく、適度に熱が入っているから生まれる色合いです。そしてそれはヱビスの黄金色も同じです。麦芽に適切な熱が入ることで、このような美しい色合いが生まれるのです。

ーなるほど。色合いの同調が、熱の入れ方の面でのマリアージュを示すのですね。香りの部分ではいかがでしょうか。
江沢:香りに関しては、天ぷら油の程よい芳ばしさが、新たなヱビスの芳ばしさともよく合うと思います。そして、最後に味ですが、ここが重要で、塩で食べることを強くオススメしたいです。

ー天つゆではなく、塩で?
江沢:そうです。ヱビスの魅力は豊かなコクです。そしてこのコクに寄与しているのが奥行きのある苦みだと思います。であれば、この苦みを芳醇にすれば、コクが一層楽しめるはずです。そこで塩です。塩には苦味を快く感じさせる効果があるので、ちょっと塩を効かせた天ぷらを食べ、そこにヱビスを合わせる。芳ばしい香りと、ヱビスの芳醇な味わいがばっちり楽しめると思いませんか。

ーなんか、急激にお腹が減ってきました・・・。
江沢:マリアージュには、土地のお酒と料理を合わせる、という考え方もあります。伝統的な日本料理である天ぷらと、日本で生まれ、磨かれてきたヱビスであれば、文化的なマリアージュも楽しめると思います。

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ーちょっと変わったマリアージュを考えるとしたら、どんなものが思い当たりますか。
江沢:やはりヱビスに合わせるなら、コクと塩気がキーワードになります。この両要素を考えると、パルミジャーノチーズもオススメできます。塩気があり、チーズらしい濃厚なコクがありますから、ヱビスの豊かなコクにもマッチしそうですね。チーズをスライスして食べてもいいですし、粉状にして、天ぷらに少しかけて食べるのも面白いかもしれません。

香りはマリアージュ探しナビ?

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ー自分なりのマリアージュを探すにはどんな方法がありますか。
江沢:色合いもさることながら、香りを指針に探すのも面白いと思います。香りは味に大きな影響を与えています。ヱビスの香りを楽しみ、次は食べ物の香りを楽しむ。ここで「マッチした」と感じるペアは、実際に口にしても良いマリアージュを見せる可能性が高い。

ーなるほど!それなら探しやすいですね。
江沢:ちなみに、食べる前の香りはアロマ。食べた後、鼻に抜ける香りはフレーバーと呼ばれます。フレーバーの方が、一層マリアージュを楽しめる香気です。せっかく食べるのであれば、ぜひ食べ物を食べ、ヱビスを飲んだ後の、鼻腔に漂う香りを楽しんで下さい。食べ物とヱビス、どちらが欠けても楽しめない、香りのマリアージュが楽しめますよ。

ー早速実践してみます。今日はどうもありがとうございました!

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