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浜辺を幻想的に彩る、 ホタルイカの身投げ。

浜辺を幻想的に彩る、 ホタルイカの身投げ。
富山県の八重津浜海水浴場。ボードセーリングの名所として知られるが、3~5月は「ホタルイカの身投げ」でも有名。青白い燐光が浜辺を覆い尽くす。 (c)朝日新聞社/アマナイメージズ

明かりのない漆黒の闇が空と海を支配する新月の深夜。しかも海が穏やかなど、いくつかの条件が整った時にだけ、それは起きるという。

浜辺に押し寄せたホタルイカの大群が蒼白い燐光を放ち、海岸線をこの世のものとは思えないほど幻想的に彩るのである。富山湾では春の風物詩だが、全国的にはまだまだ知られていない。

ホタルイカは200~700mの深海に生息。日本海全域に分布しているが、産卵期の3~5月になると富山湾に押し集まってくる。これは世界的にも珍しい現象だ。生命を賭して深海から浮上し、次世代を浅瀬に産み付けて力尽きたホタルイカが浜辺に打ち上げられるため、「身投げ」と呼ばれる。その間際に、ホタルイカの発光器が網などに刺激されることで、冒頭で紹介した光景が出現するという。

富山市の八重津浜海水浴場はそれが見られる名所のひとつだが、短い産卵期に残る今年の新月は5月1日のみ。とはいえ確率が高いだけで、必ず見られるとは限らない。まさに幻の「絶景」なのである。

茹でたホタルイカに、酢味噌が絶妙にマッチ

産卵後のホタルイカは消耗しているので、その前に沖合1~2㎞のところで定置網を仕掛け、「旬」の味が漁獲されている。

そんなホタルイカのレシピは、やはり旬の菜の花を添えた「酢味噌和え」。海を感じさせる風味に酢味噌が絶妙に似合う。滲み出てくるワタ=内臓の甘苦さも大人の味だ。ヱビスビールのプレミアムなコクを感じさせるのど越しと、鼻から抜けていく芳醇な香りも春を感じさせてくれるに違いない。

暑い季節が到来する前の過ごしやすい気候を、旬のホタルイカとヱビスビールで楽しんでほしい。

添えた菜の花の黄緑が、眼にも春を感じさせる。ヱビスビールの鮮やかな黄金色と、純白でキメ細かな泡が爽やかに覚える季節になってきた。

レシピ

ホタルイカと菜の花の酢味噌和え

材料

  • ボイルしたホタルイカ/100g
  • 菜の花/1/2束
  • うど/1/2本
  • 大葉/1枚
  • ミョウガ/1個
  • 酢味噌
  • 西京味噌/大さじ2
  • 酢/大さじ1
  • 砂糖/小さじ1
  • 練り辛子/小さじ1
  • 薄口醤油/小さじ1

つくり方

  1. ホタルイカは目を取り除く。菜の花はさっと塩ゆでして冷水で冷まし、水を切り二
  2. 等分にカットする。うどは短冊切りに、ミョウガは千切りにする。
  3. 酢味噌は材料をボウルに入れてよく混ぜ合わせておく。
  4. 器に1を盛り付けて2の酢味噌を添える。

[富山県]八重津浜海水浴場 アクセス
JR富山駅から地鉄バス「四方行」乗車、約20分。「四方町」下車。徒歩約10分。

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