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今日からできる!?飲料専門家が語るビールと料理のマリアージュのコツとは
皆さんは「マリアージュ」と聞いたら、どのようなイメージをされますか?一度や二度は聞いたことがある。見聞きしたことはあるけれど、意味はよくわからない。専門的な知識がないから馴染みがないなど、人によってさまざまなイメージをもたれると思います。
そもそも英語で結婚や婚姻を意味する「マリッジ(marrige)」は、フランス語の「マリアージュ(mariage)」から派生した単語です。「マリアージュ」は本来フランス料理などで、料理とワインの組み合わせが良い場合などに用いられ、現在はワインだけに限らず、食べ物や飲み物の相性が良い場合に使われています。そこで今回は、ビールと料理のマリアージュについて、飲料専門家の江沢貴弘(えざわたかひろ)さんに、誰でも簡単に楽しめるコツを伺いました。
\教えてくださったのはこの方!/
江沢 貴弘さん
「あらゆる飲料の疑問を解決する」飲料専門家
飲料企業への技術提供や、雑誌、TVなど飲料監修を手掛ける。飲料教育業界キャリア16年、輩出した生徒数は1万人をこえる。ジャパンビアソムリエ協会理事を務め1895年創業ドイツの名門Doemes醸造学校の認定する国際資格ディプロムビアソムリエを発行。食の専門学校L’ecole Vantan講師。
一般社団法人ジャパンビアソムリエ協会 https://www.beersom.com/
飲料専門家 江沢貴弘 https://takahiro-ezawa.com/
マリアージュの基本は、国、色、香り。
―まずは、マリアージュの基礎的なコツについて教えてください。
江沢さん:良く言われているコツの一つが、国を合わせる方法があります。例えばドイツ料理にはドイツのビールを合わせる、といった方法です。ワインには、味を決める重要な要素にテロワール(ブドウ畑を取り巻く自然環境のこと。固有のブドウ畑から造られるワインは特有の個性を表す)というものがあります。土地によって、それぞれの自然環境や文化に合った個性が育まれるという考え方がありますね。
次に「色」があります。よく魚には白ワインとの相性が良いと言われます。しかし、魚が赤身のマグロだったら色素で判断したほうが良いので、ライトな赤ワインの方が相性が良くなると思います。基本的にマリアージュをしようとした時、食材と飲みもので色の同調が取れているかで判断するのがわかりやすいでしょう。飲む前からマリアージュは始まっていると言えるでしょう。
さらに「香り」です。ビールの場合、香りの部分はモルト由来の香り、ホップ由来の香りがわかりやすいでしょう。そのどちらかの香りと料理との相性を見極めながら、マリアージュを仕上げていくのも良いと思います。
料理の特徴からビールを選ぶ楽しさを。
ー料理とビールのマリアージュを楽しむとき、意識すべきことは何でしょうか。
江沢さん:基本味の一つに旨味があります。和食だと昆布出汁やカツオ出汁がわかりやすいですね。旨味のあるビールには、旨味のある料理と食べ合わせることで異なるアミノ酸同士が口の中で強め合います。そのため、旨味のある料理の時には、旨味のあるタイプのビールで味わうと、よりおいしく感じると思います。
次に酸味です。前菜は比較的さっぱりとした味わいだったり、素材を生かした料理だったり、できるだけ味の調味を少なくしている場合が多いです。メイン料理は消化が悪いタンパク質が食材になってくるので、前菜で胃を活発化させるために酸味を効かせた料理が出てくることがあります。そこで酸味のある料理や前菜には、白ビールの優しい酸味や炭酸の発泡との相性がいいと思いますよ。
さらに甘み。わかりやすい例としては、スイカに塩をかけると甘みが増す原理ですね。食のシーンを掘っていくと、生春巻きのスイートチリソースがあります。ソースに唐辛子が入っているけれどソース自体の甘みがあるため、辛みが緩和されて食べやすくなっています。料理における辛味と甘みのように、辛い料理に甘みのあるビールを合わせると辛さが緩和されてマリアージュが楽しみやすいですね。
スイーツ好きには黒ビールがオススメ。
ー普段あまりビールを飲まない方にも、チャレンジしやすいマリアージュはありますか。
江沢さん:スイーツが好きな方には、意外かもしれませんが黒ビールがオススメです。黒ビールというだけで多くの人が苦いという先入観をお持ちですが、スイーツとの相性が良いです。例えばバニラアイスとブラックコーヒーは相性がいいですよね。それは、バニラやローストしたコーヒー豆に含まれるバニリン という甘い香りが同調するためです。ちなみに、チョコレートの原材料であるカカオ豆は発酵した後にローストします。そのためカカオ豆でもバニリンが生まれますね。
黒ビールはローストした麦芽を使用することで、黒い液色のビールとなります。コーヒーやチョコレートと同じよう原材料を製造工程でローストしています。ロースト感のある黒ビールとバニラアイスのマリアージュなら、バニラアイスにローストしたマカデミアナッツなどを入れるともっとおいしくなると思います。原材料や製造工程におけるバニリンとローストという共通点が、バニラアイスと黒ビール、スイーツと黒ビールというマリアージュの楽しみ方を広げてくれます。
マリアージュのコツである色で考えると、白い物って柔らかいイメージがありますよね。たとえば、柔らかいスイーツならシフォンケーキやフロマージュブランと白ビールのマリアージュも楽しめそうです。フルーティーな香りの白ビールなら、シフォンケーキにフルーツソースをかけても相性がいいと思います。また、色で縛るならミルキーなスイーツもきっと合いますね。
2月25日、131年目を迎えたヱビスビール。あなただけのビール時間をもっと豊かに彩るために。ビールの多彩な楽しみ方と、新しい発見を届けていくために。今日からでもできる、ビールと料理のマリアージュのコツを生かして、多彩なヱビスでビール時間をお楽しみください。
ヱビスビールブランドサイトでは、各ヱビスの個性に合わせて、マリアージュを楽しんでいただきたい料理の特徴をマッピングしています。味覚のバランスがとれたヱビスビールは、幅広い料理と相性が良好。液色の濃いヱビスは濃い味やこってり系の料理、液色が薄いヱビスは薄味やあっさり系の料理とのマリアージュがオススメです。