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知っていますか? 大麦と小麦はこんなに違います。

知っていますか? 大麦と小麦はこんなに違います。
写真:WESTEND61/アフロ

突然ですが、パンの主原料をご存じですか? そう、答えは小麦です。続いて、お好み焼き粉の主原料は? こちらも小麦です。では少し質問を変えて、大麦から何が作られるかご存じですか?

答えに詰まってしまう方も多いのではないでしょうか。大麦、小麦ともに生活に深く関わる食品でありながら、その違いは意外と説明できないものです。そこで、一歩先行く大人ならぜひ語りたい、大麦と小麦の違いについて紹介します。

最大の違いはそれぞれに含まれるたんぱく質

大麦と小麦は別種の植物。大麦で小麦は代用できません。

小麦が原料の食品にはパンに加え、うどんやパスタなどの麺類が挙げられます。
パンや麺類の原料として活躍するのは、グルテンというたんぱく質が豊富に含まれているからです。小麦粉に水を加えてこねると、粘りと弾力性が出てくるのは、このグルテンのはたらきによるものです。グルテンによってパンはふっくらし、麺類にはコシが生まれます。

大麦は麦ご飯、味噌や醤油などの調味料、そしてビールの原料として使用されます。
小麦のグルテンに対して、大麦に多く含まれるのがホルデイン。グルテンのように粘り気はありませんが、吸水性に優れます。そのため健康食として人気の麦ごはんもふっくらとするのです。また、以前は、パンや麺類には適さないとされていましたが、製粉や加工技術が進み、いまでは大麦でもおいしいパンや麺類ができるようになりました。

大きいから大麦、ではなかった!? 名前の由来にまつわるエトセトラ

見分け方は、実が一直線に並ぶのが大麦。雑然としているのが小麦。

大麦と小麦を考える上で、ややこしいのがそのネーミングです。粒の大きさや植物の大きさは、実は、両者でそれほど大差ありません。また、英語で小麦は“wheat”ですが、大麦は“big wheat”とはならず、“barley”という単語で、明確に異なる名称を持ちます。では、麦の日本語名称に「小」と「大」があるのはなぜでしょう。

名称の由来には諸説あります。小麦は本来、粉にして使用されることが多いから「粉麦(こむぎ)」と呼ばれた、あるいは古くから生産されていることから「古麦(こむぎ)」、または「(価値の)小なる麦」であることから小麦と呼ばれた……、などその由来は複数伝えられています。

これに対して、大麦の名称は、「(価値の)大なる麦」という由来が有力です。小麦に比べ殻が剝がれやすく活用しやすいこともあり、かつてはご飯と共に主食として提供されたり、日本の代表的な調味料である醤油と味噌に使われるなど、食文化のど真ん中で大麦は存在感を発揮していました。このような背景から大麦は“主たる麦”として、大麦の名を授かったとされています。

ビールづくりに大麦が選ばれる理由

日本での主流は大麦麦芽によるビール。

食べる、という意味では、なじみが深いのは小麦かもしれませんが、ことビールづくりにおいて、メジャーなのは大麦です。

大麦の中でもビールづくりによく使われるのが二条大麦(ビール大麦)という品種。穀粒が大きく均一でデンプン質の含有量が適切。また、発芽力や酵素力に優れることから、酒づくりの最適なパートナーとなっており、ビールのほか麦焼酎やウイスキーの原料にもなっています。

一方で、小麦は胚を守る穀皮がないので、精麦の際に壊れやすいためビールづくりにはあまり向いていません。しかし、小麦を原料にしたビールも存在し、その明るい色から白ビールと呼ばれます。そのひとつが、ドイツのバイエルン地方で発展したヴァイツェン。小麦麦芽を50%以上使用した上面発酵のエールビールです。小麦麦芽は、よりビールの泡持ちをよくし、苦みが抑えられた清涼感のあるフルーティーな味わいが楽しめます。

ドイツビールについて詳しく知りたい方はこちら
ビールの本場、ドイツの人にヱビスビールを飲んだ感想を聞いてみた
https://y.sapporobeer.jp/culture/2108/

意外と知らない大麦と小麦の違いについて、いかがでしたか。大麦について理解したうえで麦芽にこだわるヱビスビールを飲めば、おいしさもひとしおですよ。

大麦からつくられる麦芽について知りたい方はこちら
ビールの色と味ってどうして違うんですか?ビールに超詳しい人、教えて
https://y.sapporobeer.jp/craft/1948/

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