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【8月】夏野菜の精進揚げと、
カラフル寒天ゼリー
旬のものを焼く・煮る・彩りを添えて、季節のごはんをいただきゆっくりヱビスで乾杯する。家でできる小さなしあわせのヒントをあなたの日々に届けられたら幸いです。
8月は蝉の鳴き声や、盆踊りの太鼓の響き、ドンと花火が上がる音と、1年のなかで一番にぎやかな月。和名でいう「葉月」には、木の葉が落ちる頃という意味合いがあります。二十四節気では7日の立秋が過ぎると「残暑見舞い」に変わり、23日頃に暑さが止む「処暑」を迎えますが、現在ではまだまだ暑さの真っ盛りが続きます。日本の炎暑を吹き飛ばす、野菜のうまみと涼味あふれるメニューの組み合わせで、夏バテ知らずの元気をチャージしませんか。
夏野菜のうまみをサクッと味わう「精進揚げ」
いづいさんのひとこと
静岡の実家に帰ったときには、なすときゅうりでつくった牛と馬を飾り、迎え火と送り火をしてお盆を迎えます。その時季に食べるのは、旬の野菜を使った精進料理。煮物より精進揚げにすることが多いですね。揚げ油をまとうと野菜の旨味がギュッと増すので、野菜だけでもご馳走になります。揚げ物はなかなか面倒な印象があるかと思いますが、あらかじめ具材を切ったり必要な道具を全て出しておき、揚げるまでの段取りをしっかりイメージしておくと、意外と簡単においしい天ぷらがつくれます。揚げたての天ぷらには、色鮮やかなラディッシュのすりおろしを添えて、楽しさをプラス。また、ピリッとする黒こしょうを混ぜた塩でいただくことで、夏のだるさも吹き飛ぶひと皿になります。
お盆の精進料理や精進揚げとは
ご先祖様の霊をお迎えするお盆は、一般的に8月13日~16日の4日間を指します。この時期には仏教の教えで殺生が禁じられていることから、肉や魚、ねぎやにんにく、らっきょうなど刺激の強い食材は使わず、豆や野菜、海藻、果物などをメインにした「精進料理」をお供えするようになったと言われています。
精進料理には「五味・五色・五法」の考えがあります。まず、「甘味・酸味・塩味・辛味・苦味」の五つの味つけを考えるのは、素材を活かす日本料理の基本中の基本。料理の見た目や食材においては「赤・青・黄・黒・白」の五色を意識し、「生・煮る・焼く・揚げる・蒸す」という五つの調理法を使い分けることも大事です。今回、紹介する精進揚げは、夏の五色野菜を使った揚げ物を塩味で味わう、まさに精進料理の代表的な料理のひとつです。
精進揚げ 印刷用レシピページはこちら
*材料* 4人分
- かぼちゃ…4切れ
- れんこん…4㎝ほど
- なす…1/2本
- ゴーヤー…4㎝ほど
- とうもろこし…1/2本
- てんぷら粉…100g
- 水…150cc
- 青じそ…1枚
- 香ラディッシュ(すりおろす)…4~5個分
- 塩、黒こしょう…適量
*作り方*
① 具材を用意する
かぼちゃとれんこんは1㎝厚さに切る。なすは横半分にしてから縦4等分にして、皮目の下部分に3~4か所ほど切り込みを入れる。ゴーヤーは種を外し、1㎝の輪切りにする。とうもろこしは包丁で芯から削ぐように実をはずす。
② 揚げる
天ぷら粉と水をボウルに入れ、菜箸で軽く混ぜて衣をつくる。とうもろこし以外の具材に天ぷら粉(分量外)をまぶしてから、衣を軽くつけて、180℃の油で揚げる。とうもろこしは衣とさっと混ぜ、スプーンで生地をすくい、まるく成形して、表面が固まるまで触らずにゆっくり揚げる。
- 衣は混ぜすぎず、だまが少し残るくらいに軽く混ぜるのがコツです。
- なすの切れ目に粉をはたくと、形よく揚がります。
- 180℃の目安は、油に先端を浸けた菜箸の全体から泡が出てくる状態です。
- 鍋の上で10回振ってしっかり油を切ることで、カラッとした状態が続きます。
- 一度に何個も揚げようとしないこと。また、天かすはこまめに取り除きましょう。
③ 盛りつける
天ぷらに軽く塩をふり、天紙を敷いた器に盛る。青じその上にすりおろしたラディッシュをのせ、黒こしょうと塩を混ぜたものを添える。
冷やして10分! つるんと涼やかな「カラフル寒天ゼリー」
いづいさんのひとこと
うだるように暑い日には、見るだけで涼し気、かつ、つるっと喉越しのよいゼリーがあるだけでうれしいもの。ぷりんとしたテングサの食感が楽しめる粉寒天は、固まるまでの時間が5分から10分とゼラチンより早く、食べたいと思ったときにさっとつくれるのが最大の魅力。フレーバーを3種類も用意できない場合は、家にあるものだけでもOK。変わり種として、サイダーや炭酸水を使っても清涼感あふれるゼリーになります。室温でも緩まない寒天は、オクラやトマトを使った甘くないゼリー寄せにもおすすめです。
暑気払いとは
暑気払いとは「暑気を払う」と書くように、暑さを乗り切るための食べものを摂ったり、過ごし方を工夫することで、体内に溜まった熱気を払い、体の不調を取り除くことを言います。
納涼の気分を醸し出すために打ち水をしたり風鈴を飾ることも、暑気払いのひとつ。食事では、栄養豊富で体調を整えるすいか、きゅうり、かぼちゃなど瓜系の旬野菜を味わうことで余分な水分の排出を促し、夏バテを防止します。また、6~7月に収穫された小麦でつくられる冷麦やそうめんを食べると無病息災で過ごせるといわれており、大麦からつくられるビールは、まさに暑気払いにはうってつけ。体を冷やし、利尿作用で不要なものを体から出してくれる優れた飲料なのです。
カラフル寒天ゼリー 印刷用レシピページはこちら
*材料* 4人分
A- クランベリージュース…150cc
- 三温糖(白砂糖でも可)…10g
- 粉寒天…1g
- マンゴージュース…150cc
- 三温糖(白砂糖でも可)…10g
- 粉寒天…1g
- 牛乳…150cc
- 三温糖(白砂糖でも可)…15g
- 粉寒天…1g
- バニラアイスクリーム(好きなアイスで可)…適量
- すいか(好きな果物で。なしでも可)…適量
*作り方*
① 寒天ゼリーをつくる
鍋にAの材料を入れ、軽く混ぜてから中火にかける。沸騰したら火から下ろし、バットのような型に流し入れる。粗熱をとり、冷蔵庫に入れて5分から10分ほど冷やし固める。B、Cについても同様の手順で材料を火にかけ、型に入れて冷やす。
- 牛乳は真ん中にポコポコと泡が出始めたら沸騰したサイン。あふれる前にすぐに火を止めましょう。
- すぐに食べたいときは、冷凍庫で冷やすとさらに早く固まります。
② 型から取り出す
型と中身との間にそっとナイフを当て、逆さにして寒天を取り出す。飾り用にクッキー型などで好きな形に抜いてから、残りは1㎝角に切る。
③ 盛りつける
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3色のゼリーをとり交ぜて器に盛り、アイスクリームと、小さな三角形にカットしたすいかを添える。
●ヱビスビール
1890年の誕生以来、本場ドイツのおいしさにこだわり続け、本物のビールの先駆者として、変わらぬおいしさを届け続けてきたヱビス。麦芽100%、ヱビス酵母、ふんだんに使用されたバイエルン産アロマホップ、そして長期熟成。吟味しつくされた原料と製法がつむぐ、旨味あふれる、ふくよかなコクをお楽しみください。
いづい さちこさん
「くにたちの食卓 いづい」主宰。料理家。出張教室、季節のイベント、キッズ教室の開催、カフェのメニュー開発、料理やお菓子の注文販売など幅広く活動する。
http://kunitachinoshokutaku.com/
文・喜多布由子 写真・山本雷太