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瀬戸内海の満開の桜と、鯛めしで春を愛でる。

瀬戸内海の満開の桜と、鯛めしで春を愛でる。
瀬戸内海に突き出た荘内半島(香川県三豊市)のほぼ中央に位置する紫雲出山(しうでやま)に咲き誇る満開の桜。大海原とそこに浮かぶ島々、そして空まで含めた雄大な光景を眺望できる、日本でも希少な桜の名所である。

旬の絶景と郷土の味に、ヱビスで乾杯!

薄桃色の桜並木の彼方に、大小の島々が浮かぶ瀬戸内海の雄大な遠景が広がる。紫雲出山(しうでやま)は、海と空までつながったダイナミックな光景に圧倒される桜の名所だ。

四国・香川県から瀬戸内海に突き出た荘内半島のほぼ中央にあり、標高は352m。浦島太郎の伝説があちこちに残されている地域であり、山の名称も、玉手箱を開けて出た白煙が紫の雲となってたなびいたことに由来するという。山頂には弥生時代の出土品を展示する遺跡館もあるので、「昔々」で始まるお伽話から生まれた伝承が必ずしも根拠のないものではないことをうかがわせる。

ソメイヨシノやヤエザクラなど1000本にもおよぶ桜が満開となって山を染めるのは、3月下旬から4月中旬。夜間はライトアップされるほか、4月上旬には「紫雲出山桜まつり」も実施。天気がよければ中国地方まで見渡せる、壮大なスケールの絶景だ。

鯛めしのホクホク感を、「ぬた」が引き締める。

「桜鯛」「花見鯛」という言葉があるように、桜の季節は鯛の季節でもある。厳密な旬は産卵期前の2〜4月だが、色鮮やかな鯛は合格などの祝宴に利用されてきた。それを1匹まるごと米に炊き込んだのが「鯛めし」だ。身をほぐして混ぜ合わせたご飯は、ホクホクして旨味たっぷり。これに合わせた「ホタテとわけぎのぬた」の酢味噌が、鯛めしの甘さに慣れた口を引き締める。その美味な組み合わせをさらに引き立てるのがヱビスビールだ。鼻を抜ける芳醇な香りが、春らしい華やかな息吹を伝えてくれる。

瀬戸内海の満開の桜と、鯛めしで春を愛でる。
鯛の魚肉は、クセのない味の白身で生臭さも少ないことから、そのまま炊き込む調理法が好まれるようだ。ほぐした身は引き締まっており、旨味をしみ込ませたご飯と絶妙なハーモニーを奏でる。ホクホクした鯛めしに心までほっこりしたら、ヱビスビール。細かな泡立ちと香りが、さらに豊かな気分にさせてくれるに違いない。

鯛めし

材料

  • 鯛/ 1尾
  • 米/ 2合
  • 生姜/ 1片
  • 切り三つ葉/適量
  • 水/360㎖
  • 酒/大さじ2
  • 薄口しょうゆ/大さじ1
  • 塩/適量
  • 昆布/6~7㎝

つくり方

  1. 鯛は鱗を引いて内臓を取り、塩をして両面焼く。
  2. 米は研いで水を切っておく。
  3. 土鍋に2と水、酒、薄口しょうゆ、千切りにした生姜、汚れを拭き取った昆布を入れて火にかける(弱めの強火)。
  4. 沸騰したら火を弱火に落として1を加え約12分。最後強火で10秒、パチパチと音がしたら炊き上がり。10分ほど蒸らしてから鯛をほぐし、切り三つ葉を添えていただく。


ホタテとわけぎのぬた

材料

  • ホタテ/(中)8個
  • わけぎ/ 3本
  • ミョウガ/ 1個
  • すだち/1/2個
  • 塩/適量
  • 西京味噌/大さじ2
  • 米酢/大さじ1
  • 砂糖/大さじ1/2

つくり方

  1. ホタテは軽く塩をして網で焼く
  2. わけぎは葉の先端を落として塩を入れた熱湯で根の方から茹でて、冷水で冷まし十分水気を切る。包丁の背でしごくように中のぬめりを取り、約4㎝の長さにカットする。
  3. 西京味噌、米酢、砂糖はよく混ぜ合わせておく。
  4. 1と2を器に盛り付け、千切りにしたミョウガとすだちを添えて3をかける。

アクセス

JR予讃線詫間駅からバス(詫間線)で約30分、大浜下車。バス(荘内線西周り)に乗り換え約5分、紫雲出山登山口下車。徒歩約50分で山頂駐車場。徒歩約7分で紫雲出山山頂展望台。

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