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ビールで見えるお国柄の違い!日本と海外ではビールの飲み方はこんなに違う

ビールで見えるお国柄の違い!日本と海外ではビールの飲み方はこんなに違う

嗚呼ビールよ。
麦から生まれし魅惑の酒よ、今夜も私と世界を潤わせたまえ。
紀元前を発祥とし、いまも世界中で愛されまくるビール。(言うまでもありませんが)日本でも、お酒の定番として圧倒的な人気を博しています。日本では、「とりあえずビール」とばかりに、まず口にする1杯として楽しまれていますが、果たして海外ではビールとは一体どのような存在なのでしょうか。
ところ変われば品変わる、とはビールもまた同じ。日本とはちょっと違う世界のビールの楽しみ方やおもしろギャップを、世界中を旅しビールを楽しむ、ビアジャーナリストのコウゴアヤコさんに聞いてみましょう。今夜、ヱビスビールを片手に思わず誰かに話したくなる、世界のビールカルチャーの小話をどうぞ!

こんなに違う!海外でのビールの位置付け

2016_43_01世界のビール事情に詳しい人

ビアジャーナリスト コウゴアヤコさん

ビールの魅力に突如開眼し、08年ドイツに突撃。以降、旅し、ビールを楽しむ「旅ール(たビール)」をコンセプトに世界中を旅し、渡航先は35カ国に及ぶ。欧州はもちろん、アジア各国でもビールを楽しむ、生粋の麦酒トラベラーだ。雑誌やwebで世界のビール事情を紹介し続けている。

-日本では日常の様々なシーンでビールが飲まれていますが、海外ではどんなふうに楽しまれているのでしょうか。

コウゴ:ビールの位置付けは国によって様々です。特に欧州ではビールは本当に生活に欠かせない飲み物です。昼間からパブや酒場、公園などでビールを飲む人の姿をよく目にします。中国もビールをよく飲む国ですが、面白いのはぬるいビールが飲まれる場合があることです。「医食同源」の考えがあるためか“冷たいものを飲んで体を冷やす”ことを嫌う方もいます。レストランでビールを注文すると常温のものが出てくることもあって、「冷蔵庫で冷やしたものを下さい」と伝える必要があるんです。

-これだけで、すでに日本とは面白いギャップがあるんですね。

コウゴ:ビールを飲む“場所”にも文化の違いがあって面白いですよ。日本ではお花見やお祭りをビール片手に楽しむのは日常ですよね。でも、アメリカでは、一部の地域を除き、公共の場所では飲酒が禁止されています。つまり、ビーチで夕陽を眺めながら1杯、は禁止の場合もあるんです。一方で、ビール大国ドイツ、特に南ドイツでは屋外で飲むことが好まれています。長く暗い冬が終わり、木々が色付き始めると、ちょっとした広場や公園にベンチと長テーブルが並べられ、ビアガーデンがオープンします。

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-さすが、ドイツはビールに寛容なんですね。

コウゴ:南ドイツには「ビアガーデンに関する条例」があるほどです(笑)。緑が豊富であることや、誰でも来やすいように食べ物の持ち込みが許可されているなど、屋外で心地よく飲むという行為がルールとして守られているんです。ビアガーデンには、飲酒できない子供でも楽しめるように遊具が設置されていることもあるんですよ。それと、ビールを飲む場所といえば、イギリスではなんといっても“パブ”です。

-日本でも英国式パブはありますよね!

コウゴ:パブの語源はパブリック、公の場という意味です。誰でも使える第2のリビングルームとして、交流の場として、パブは利用されています。パブでよく飲まれるのは、上面発酵で醸されるエールビールです。いわゆる「ぬるくて泡のない」ビールを、チビチビと飲み、新聞に目を通したり他愛もないおしゃべりをしたり、じっくりと時間を過ごします。

どうなの?日本のビール

-さて、気になるのは世界のビールの味わい、そして日本のビールの実力です。

コウゴ:欧州では本当にたくさんのビールが醸造されています。例えばベルギーでは分類が難しいほどビールが多様です。空気中に浮遊する野生酵母を取りこんで作られるランビックは、独特の香りや酸味があるユニークな1杯です。他にもフルーツなどを副原料として使用したものなど、数え切れないほどです。ドイツはいまも「ビールは麦芽とホップのみで作るべし!」というビール純粋令を守り、麦芽100%のビールにこだわり続けているので、逆にフルーツビールなどは楽しみにくいという面白いギャップも生まれています。

-ビール純粋令!これはヱビスビールも頑なに守り続けている決まりですよね。

コウゴ:そうですね。ですから、海外の方にもヱビスビールは好評ですよ。モルトの味、そして香りがしっかりと楽しめるので。日本のプレミアムな品質は海外の方にも伝わるんです。さらに、品質の安定感もスゴいと感じます。どこで、どのヱビスを飲んでも、味わいが変わることなく、常に高品質です。こうした点で、日本のビール作りの繊細さを感じます。そうそう、ヱビスは味だけでなく、パッケージも好評なんですよ。

-パッケージ?なぜですか。

コウゴ:数百本に1本、恵比寿様が鯛を1匹多く魚籠に入れているというラッキーヱビスの仕掛けは、海外のビールメーカーでは見られない工夫です。他にも、10度以下に冷やすとパッケージにデザインされた宝船と富士山が白色から桃色に変化する「福ヱビス※」も面白いですよね。海外のビール好きにプレゼントしたことがありますが、「面白いから、缶が捨てられなくて困る」と言われました(笑)。
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-嬉しい悲鳴ですね(笑)。

コウゴ:海外のビールのパッケージもかわいいデザインのものが多いのですが、こうしたパッケージへの仕掛けには、日本人らしい「おもてなし」の精神を感じます。こんなところにも、国民性が垣間見られるので、ビールって本当に楽しいですよね。
※期間限定商品。2017年2月現在、販売を終了しております。

お国によって様々!ビールと食のカンケイ

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-以前、ドイツのビール好きの方々にお話を聞いた際、ドイツではビールのシメはケバブ、と語っていましたが。

コウゴ:そうですね。欧米ではシメにケバブやパン、フライドポテトを食べることがありますが、個人的に海外の方にも、「シメのラーメン」という日本のカルチャーはぜひオススメしたい!日本のスープ+麺=ラーメン文化は最強だと思っていますから。おつまみでは、柿の種を海外の方にオススメしています。醤油味の日本的な塩気と、カリカリとした歯ごたえにビールが進むと、海外の方にも隠れた人気のおつまみなんですよ。

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-機会があれば、そのネタを使ってみます!逆に海外の食べ物で、日本に紹介したいビールのお供はありますか?

コウゴ:それはラディッシュですね。ピンポン玉大の丸く小さな大根で、日本ではハツカダイコンと呼ばれています。塩を付けてかぶりつくのですが、口が爽やかになり、またビールが飲みたくなります。薄くスライスした大根を塩でもんだもので代用してもいいと思いますよ。

-こうしてお話を聞いていると、ビール=世界共通の話題だなと感じます。

コウゴ:そうです!例えばドイツでは酒場のテーブルは長テーブルと長イスの場合があります。仕切りがないから、自然と隣の席のドイツ人と乾杯!なんていうシチュエーションもありますよ。ぜひ皆さんもビールで世界の国々の人と交流してください。ビールを飲めば誰でも愉快で饒舌になりますから、きっと友達になれますよ。

−まさに世界の共通語、ビールというわけですね。グラスで国際交流、私もトライしてみます!

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