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江戸時代の情趣と、心和らぐ新そばの風味。
旬の絶景と郷土の味に、ヱビスで乾杯!
2階部分がせり出した出梁(だしばり)造りに、竪繁(たてしげ)格子(千本格子)。長い軒が連なる、江戸時代の風情ある旅籠の町並みがそのまま保存されているのが妻籠宿だ。
江戸から京都に向かう中山道69次の42番目に位置しており、旅人たちが荷を降ろして休息する宿場町として発展してきた。京都に向かうルートは東海道が有名だが、大井川で足止めなどの支障もあるため、木曾街道の別名をもつ山側の中山道も活発な往来があったという。ところが、明治以降の交通改革で宿場町の機能を喪失。衰退の一途だったが、1968年に地元住民が保存事業に乗り出し、76年には文化財保護法に基づく「重要伝統的建造物群保存地区」に選定されている。
閑静な山間にある全長500mほどの街道には、前述した旅籠や民家などのほか、常夜燈や水場、幕府からの告知が掲示される高札場も復元。時空を超えて200年以上前に戻ったように錯覚させる。郷愁を誘う温もりに満ちた妻籠宿の情趣は、心を和ませてくれる絶景ではないだろうか。
縁起ものの年越しそばを、天ぷらとともにいただく。
長野県は「信州そば」でも知られており、そばの実が収穫されるのは9月〜11月。夏にも旬があり、近年は春そばも登場しているが、この秋そばを打ったものが冬の「新そば」となる。今回は御嶽山の麓の開田高原(標高1200m)で栽培された「霧しな生そば」を取り寄せた。時節柄の年越しそばを想定して、熱いつゆにエビの天ぷら添え。年越しそばの由来は、細く長い形にならって長寿を願うなど諸説あるが、他の麺類より切れやすいことから「災厄を断ち切る」という意味もある。
軽快な口あたりのそばを噛みしめると、苦甘さがほんのりと立ちのぼる。この風味に、コクの深いヱビスビールが実によく似合うのである。
天ぷらそば
材料(2人分)
- そば/2束
- エビ天/4本
- 九条ネギ/適量
- 切り三つ葉/適量
- ゆず/適量
- 出汁/約1000cc
- 薄口醬油/大さじ3
- みりん/大さじ3
- 砂糖/大さじ1/2
つくり方
- そばはパッケージの表記通りに茹でて、冷水でしっかり洗う。
- 出汁を採り、薄口醬油、みりん、砂糖を加えて温める。
- よく水を切ったそばを出汁に加えて温めて、そば器に盛り付けて出汁をはる。
- エビの天ぷら、九条ネギ、三つ葉を盛り付けてゆずをあしらう。
アクセス
妻籠宿JR中央線南木曽駅下車、おんたけ交通バス、保神線・馬籠線で妻籠下車、徒歩2~3分。
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