yes2019_0313_cover

各所に春の匂いを感じる今日このごろ。ただ、まだ寒い日も多く、そんな日には鍋が食べたくなるものです。

鍋は、古くは縄文時代から食べられていたという、日本人にとって非常に馴染みの深い料理です。昔の日本家屋には囲炉裏があり、そこで炊き出した料理をそのまま取り分けて食べていましたが、その文化は現代にも引き継がれており、
調理した具材をあえて器に盛りつけず鍋のまま食卓に提供することで、料理の暖かさを保つだけでなく、家族や友人など、人と人との団らんにもひと役買ってくれます。

また、全国ではその土地の風土や特性を活かしたさまざまな鍋が郷土料理として食べられています。

鮭をメインとした食材を、味噌仕立ての汁で煮込んだ北海道の「石狩鍋(写真:左)」は、鮭が産卵時に遡上する石狩川にちなんだ名の鍋料理です。漁師の賄い料理が発祥で、北海道ならではの食材を楽しむことができます。
つぶしたうるち米を杉の棒に巻きつけて焼いた「たんぽ餅」が入った「きりたんぽ鍋(写真:中央)」は、秋田県の郷土料理。秋田の名産でもある比内地鶏を使った出汁がきいた醤油ベースの鍋は、まさに庶民に親しみのある味です。
鍋の昆布をしき、豆腐を温めてつけダレでいただく「湯豆腐(写真:右)」も、京都にある南禅寺の精進料理が発祥と言われています。美味しい豆腐に欠かせない良質な水に恵まれ、精進料理を食べる僧侶・寺院が多い京都ならではの鍋料理と言っていいでしょう。

このように、郷土料理としてそれぞれの土地で採れる美味しいものや、馴染みの深いものを食べることも、鍋が日本中で愛される理由の1つなのです。

ビールが飲みたくなるオススメの鍋は、福岡県・博多の鍋「水炊き」

福岡県・博多の郷土料理として有名な水炊きは、水や湯で煮立たせた具材から出汁とる方法からその名がつけられた鍋料理で、博多では鶏で出汁をとるものが主流です。(関西では昆布出汁で豚や鶏肉を煮立たせるものも食べられる)

「博多水だき」とも呼ばれるこの鍋は、海外からさまざまな文化が流入しはじめた安土桃山時代に「南蛮料理」として鶏肉を食べる食文化が九州に広がり、長崎から博多へと伝わって現在の水炊きの形になったとされています。

水炊きに使う鶏肉は、骨付きのぶつ切り肉(鶏もも肉)がいちばん。鶏肉からしっかりとおいしい出汁が出るだけでなく、食べごたえも十分。そして、野菜にはキャベツを使うのが博多風のポイント。キャベツは白菜よりも水分量が少ないので、水炊きのスープを濃厚にしてくれるのです。

水から煮立たせるのが水炊きですが、さらに美味しくするコツは、鶏がらであらかじめしっかりと出汁をとっておくことです。こまめにアクを取りながら、ねぎや生姜と一緒にじっくりと煮込でとる濃厚な出汁は、鍋全体の味を立たせるだけでなく、土鍋での調理時間の短縮にもなるはずです。

また、醤油や味噌などの調味料を入れて煮込む鍋とは違い、ポン酢につけて食べるのも水炊きの特徴です。鶏肉や鶏ガラのこってりしたスープの味に、さっぱりとしたポン酢がよく合い、柚子胡椒や紅葉おろしなどのピリッとした薬味で味にアクセントを加えることで、ビールが進むこと間違いなし!

炊きあがった鶏肉は、プリプリの食感でコラーゲンたっぷり。ビールを楽しみたい男性はもちろん、お肌を気にする女性にもオススメです。

鍋料理で心とカラダをあたためながら、ヱビスビールで乾杯!

ひとつの鍋を家族や友人と囲みつつく。私たち日本人がずっと大切にしてきたいろいろな“暖かさ”を感じることができるのが、鍋料理の最大の魅力でしょう。

皆で鍋を食べながら、ヱビスビールで乾杯。そのときこそ「ここに、ニッポンの幸せ」。

日本の文化ともいえる鍋料理を、今夜も楽しんでみてはいかがですか?