さあ、いよいよ季節は春。暖かな春風に吹かれ、いい気分でビールをあおる!これ以上の幸せってあるだろうか?

せっかく飲むなら見た目も味も幸福感が高い、黄金色の「ヱビスビール」を選びたい。

そんな時には定番の枝豆もいいけれど、春の食材を盛り込んだ、旬のうま味たっぷりのアテがあったらなお最高だ。

「ヱビスビール」をさらに美味しく感じさせる、春にピッタリな極上のひと皿を召し上がれ!

じゅわっと広がる脂の旨みとアスパラガスのみずみずしさ! 『アンティカ オステリア カルネヤ』


「グリーンアスパラガスの熟成ベーコン巻き」800円(1本)。野菜の食感を活かしたラタトゥイユを添えて。生ビールは700円

都内随一の肉の名店と名高い、神楽坂の『アンティカ オステリア カルネヤ』。駅からは少し歩くが、連日満席の大人気店だ。

実はこの店の店主・高山いさ己氏は大のビール党! 旨い肉料理のお供には極上のビールが必要だという。店で提供するヱビスも、1杯ごと表面の粗い泡を捨てながらクリーミーに注ぐ“泡切り”を行うほどのこだわりようだ。

今回、春の食材の代名詞・アスパラガスに合わせたのは、こだわりの“萬幻豚(まんげんとん)”。『カルネヤ』が全幅の信頼を置く、有名食肉卸店『さの萬』が力を入れるブランド豚である。

萬幻豚の一番の特徴は、ジューシーでさらりと溶ける、旨みたっぷりの脂身。それをベーコンに加工することで、上質な脂の味わいを、より濃厚に楽しめる。旬を迎えた柔らかく太いアスパラガスを組み合わせれば、極上のハーモニーが誕生するというわけだ。

使う食材はあくまでシンプルに、萬幻豚のベーコンとアスパラガスのみ。塩も胡椒も使わない究極にシンプルな調理だが、丸みのあるベーコン自体の塩味が、春アスパラの香りを引き立てる。素材のよさで勝負する、実に『カルネヤ』らしいメニューなのだ。

そしてさらに、料理の濃厚な旨みが、クリーミーな泡のヱビスビールの上品な味わいの絶好のコンビネーションをみせてくれる。

肉を知りつくした名店らしいストレートな美味しさの1皿には、丁寧に丁寧に注がれたヱビスビールを。食べると思わず「参りました!」と口をついて出る、完璧なペアリングを楽しもう。

新鮮なアオリイカとそら豆!築地直送の春の恵みたっぷりのパスタ 『マル2F』


「さらりと飲めるヱビスの味わいと相性のよいパスタです」と料理長が一押しのメニュー。春野菜の小気味よい食感が、食欲をそそる

2004年のオープン以来、食通や酒飲みの胃袋をがっちり掴んで離さない『マル2F』。築地まで車で5分という立地を生かし、毎日欠かさず市場へ出向いて食材を買い付ける。新鮮な季節の味覚をリーズナブルに味わえる、教えたくない名店だ。

そんな自慢の築地の食材を使い、春の逸品というテーマで出来上がったのが、「佐島産アオリイカと春野菜のペペロンチーノ」(1,200円)。

旬のアオリイカを主役に、そら豆やスナップエンドウ、アスパラガスといった春野菜をふんだんに盛り込んだ、鮮やかな緑色が美しい1皿。

まろやかで旨みが強いヱビスビールには、甘みを蓄えた春の食材がとてもよく合うのだ。

アオリイカは軽く炙って香ばしさを出し、生の春野菜とともに、仕上げにさっとパスタと和える。料理長曰く、「フレッシュな食感が命!」。隠し味に、ハマグリの出汁と白ワインを加えるのだそう。

ヱビスビールならではのさわやかな香りを、春らしいパスタのさっぱりとした味わいが引き立て、鼻の奥で余韻が広がる。その後から、ヱビスのまろやかな味わいと、後を引く魚介の旨みのハーモニーが奏でられるのだ。

店内ではひっきりなしにビールの注文が入り、サーバーもフル回転。ちなみにこの店、中生は500円、ジョッキは800円と、やはりリーズナブル。人気店ゆえ満席も多いが、狙い目は早めの時間。まだ明るい春の夕方から始まる、至福の時間を楽しんでほしい。

じんわり染み入る和食の旨みをビールとしっぽり味わいたい 『懐石 大原』


瓶からヱビスが注がれるのは、うすはりグラス。ビールは小瓶500円、コースは昼7,000円~、夜10,000円~。完全予約制

春の味覚の特徴といえば、「香り」だ。その繊細なよさを感じたいときにぴったりの、和食の名店をご紹介しよう。

隠れ家的な名店がひしめく四ツ谷・荒木町で『懐石 大原』を切り盛りする大原誠氏は、茶懐石料理の名店『和幸』で12年に渡り経験を積み、2012年に独立。今や、この『懐石 大原』を食通が通い詰める実力店に育て上げた。

丁寧に料理を出したいため、お客は1日3組までと決めている。食後の和菓子まで、手作りで提供する。そんな生真面目な仕事ぶりを貫く店主の持ち味が、季節の味わいをもっとも感じられる、吸い物と炊き物だ。

瓶のヱビスとともに登場したのは、春の景色を思い起こさせる「桜鯛と山菜の煮物」。一見、さりげないひと皿のようだが、そこに込められた仕事は膨大だ。うど、わらび、桜鯛はそれぞれ別の煮汁で炊き、こごみとタラの芽はさっと油にくぐらせて香ばしさを引き出し、炊き合わせる。

器が提供された瞬間立ち上るのは、ふわっと立つ山菜の香り、揚げた香ばしさ。口にすると、さっぱりとした桜鯛の旨み、そして出汁の深みが重なる。「すべて食べ終わったとき、ちょうどいい塩梅になるように作っています」と大原氏。

その塩梅の見事なバランスに寄り添うのが、ヱビス。繊細な味わいを邪魔せず、すっとキレて引き際がいい。実はビールが得意ではない大原氏自身が、唯一「飲みやすい」と思った銘柄こそヱビスなのだとか。

和食とヱビスビール、その繊細な美味しさの相乗効果を、しみじみと感じる春もいいものだ。

旨みが濃くて香りが爽やかなヱビスビールには、甘みが強く香り高い春の食材がよく合う。旬は今!美味しい食材が入る時期までの提供のため、急いで店に足を運ぼう。

せっかくならレストランに出かけて、その店ならではのクリーミーな泡の技や、味わいの合わせ方など、違いを楽しむのはいかがだろうか。