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恵比寿の人が、店が、街がヒートアップ! 
恵比寿になくてはならない「恵比寿駅前盆踊り」

恵比寿の人が、店が、街がヒートアップ! <br>恵比寿になくてはならない「恵比寿駅前盆踊り」

発売中の『Pen+恵比寿の街からひもとく、ヱビスの世界。』では、ヱビスビール誕生の地、恵比寿の街にスポットを当て、「人」や「カルチャー」「暮らし」「飲食店」などさまざまな切り口でご紹介しています。取材では多くのことをお伺いしましたが、限られた誌面では伝えきれなかった裏話をここで披露しましょう。

恵比寿駅前交差点から恵比寿南3丁目の交差点までの間にある「エビス駅前通り商店街」。今年で70年を迎える老舗の商店街を1971年から支えているのが、現理事長の雨宮孝幸さんです。

雨宮さんは商店街を基盤に、恵比寿に住む人たち、恵比寿で営まれている店、そして恵比寿という街そのものの現状や未来について考えています。

雨宮孝幸さん/エビス駅前通り商店街 理事長
雨宮孝幸さん/エビス駅前通り商店街 理事長

「昔は何もなかった。でも、1994年に恵比寿ガーデンプレイスができて大きく変わったんですよ。人がたくさん集まりメディアが取り上げはじめて、恵比寿という街全体が脚光を浴びるようになりました」と、雨宮さんは当時を振り返ります。

ところが、そんな大きな変化に関係なく、それこそ“なにもなかった”戦後から恵比寿という街を盛り上げようと頑張ってきたモノがあります。それは雨宮さんが愛して止まない「恵比寿駅前盆踊り」。

戦後まもなくのこと。街の復興・再建を望む人々から盆踊りの企画があがります。区民の健全な娯楽として恵比寿地域の町会&商店街が一体となり、渋谷区の全面的な協力の下、1954年の第1回が開催。以来毎年実施され、歴史ある街のお祭りとして根づいてきました。

「最初の頃は戦後の復興・再建が目的でしたが、規模が大きくなるにつれ、恵比寿の街自体も活性化していったと聞いています。ここ最近は祭りに来る人がとんでもない数になって、いまでは盆踊り期間の2日間で約6万人が恵比寿の街を訪れています。地域の活性化にはずいぶんと貢献どころか、祭りそのものが一人歩きしている感もありますね(笑)」

7月後半に開催される恵比寿駅前盆踊り。
7月後半に開催される恵比寿駅前盆踊り。

人気の秘密として、まずは立地条件=アクセスの良さ。JR・東京メトロ日比谷線の恵比寿駅の西口ロータリーを封鎖して会場にするため、地元や都内在住の人はもちろん、地方から、さらに海外から“盆オドラー”たちが押し寄せてきます。

そして、恵比寿駅前盆踊りと言えば、踊る曲が魅力的なことも見逃せません。伝統的な曲からサンバやシャンソン風まで、バリエーションは多彩。

残念なことにここ3年間はコロナ禍のせいで、開催が中止になってしまっていますが、雨宮さんを始めとした恵比寿の人たちの「来年こそは!」と意気込みます。強い気持ちがコロナを吹き飛ばし、楽しく熱狂的な盆踊りの夜を実現してくれるはずです。

恵比寿駅東口がビールの香りに包まれる?
ビール&グルメで夜を楽しむ「恵比寿ビール坂祭り」

恵比寿4丁目21・23番地の境から恵比寿1丁目21・24番地の境に下る坂にある「恵比寿ビール坂商店会」。1989年、まもなく完成する恵比寿ガーデンプレイスに対抗すべく『惠成商店会』という名称で結成され、商店街リニューアルの際に現会長の茗荷原 剛さんの発案で変名し、現在の名称になりました。

茗荷原 剛さん/恵比寿 ビール商店会 会長
茗荷原 剛さん/恵比寿 ビール商店会 会長

「その昔、“ビールを馬で運搬した坂”という由来を、そのままいただいて命名しました(笑)。昔は恵比寿駅東口も空き地ばっかりで何もなかったですね。屋台が1軒あるくらい。でも、恵比寿駅の駅舎リニューアルとアトレ完成が、駅周辺に大きな影響を与えました。街に若い女性がグンと増えて買い物や飲食をしてくれるので、一気に活性化しました」と、当時を振り返る茗荷原さん。

一足先に盛り上がっていた西口に、ようやく追いついた東口。近年はレストランやカフェ、バーなど飲食店が集まりはじめ、都内屈指の“グルメ坂”として人気急騰中です。さらにその人気に拍車をかけたのが、毎年10月初旬に開催される「恵比寿ビール坂祭り」。

コロナ禍を経て、2022年10月9日、3年ぶりに開催された恵比寿ビール坂祭り。
コロナ禍を経て、2022年10月9日、3年ぶりに開催された恵比寿ビール坂祭り。

「地域活性や商店会会員の交流を図る目的で、2006年から開催されていた『恵比寿となりのサンマ祭り』が前身です。東日本大震災の影響で宮城からサンマを仕入れることができず、代わりに2011年からビール坂祭りをはじめました」と、茗荷原さんは祭りの経緯を説明。

全国のビール&グルメ好きの間で「ビール坂のお祭りは、酒も料理も抜群だぞ」という噂が噂を呼び、お祭りの規模と盛り上がりは年々上昇。3年ぶりの開催となった2022年はきんつば専門店『恵比寿 豆園』、バル『肉恵比寿 89BAL』、中華料理『ちょもらんま酒場』といった地元の名店が多数出店。さらにキックボクシングとフィットネスが融合したジム『バンゲ』と「西口プロレス」による公開スパーリング&路上プロレスや和太鼓チームのパフォーマンスもあり、祭り客だけでなく商店会の人たちも大いに楽しんだといいます。

「マスク着用などいろいろと制限があった中で、なんとか開催することができました。この流れを次回にも繋げ、恵比寿の街をもっと盛り上げて行きたいですね」と語る茗荷原さん。その熱い思いは、これからも「恵比寿ビール坂祭り」に受け継がれていくことでしょう。

pen
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